前回公開したJR名古屋駅構内の『きしめん住みよし』の記事で「むしやしない」という言葉を紹介した。
虫養い(ムシヤシナイ)とは「お腹の虫をおさめるぐらいの軽食」を意味する京都の言葉である。
「つまらないものですが、お虫やしないにどうぞ」などと使うそうだ。
この言葉を、髙田郁さんの短編集「ふるさと銀河線」で初めて知った。その名も「ムシヤシナイ」というタイトルの短編。
髙田郁さんと言えばベストセラー「みをつくし料理帖」の著者で、庶民的な料理の描写が素晴らしい。
短編の「ムシヤシナイ」でも食に対する卓越した執筆力が存分に発揮されている。
高田郁著「ムシヤシナイ」のあらすじ
主人公は大阪の駅そばで働く初老の男性、路男。
路男の働く駅そば店の閉店間際に、東京に住んでいる中学3年生の孫、弘晃がひとりで訪ねてくる。
弘晃は勉強を強要する厳格な父親(路男の息子)との関係に苦しみ、限界まで追い詰められていた。
閉店後の駅そば店舗での祖父の手ほどきにより、弘晃はしだいに平穏を取り戻し、心の整理をしてゆく。
「ムシヤシナイ」にやって来る客に活力を与える駅そばの価値を、髙田郁さんは主人公を通して読者に訴える。
駅そばのにぎわい、ぬくもりまでもが伝わってくる作品。ぜひ読んでみてほしい。
「そばいち」の狭山の里芋コロッケそば

よく「ムシヤシナイ」に立ち寄るのが、JR新宿駅の構内にある「そばいち」。
1番のお気に入り、狭山の里芋コロッケそば(610円・2025年3月現在)の魅力をお伝えしたい。
狭山の里芋コロッケの魅力

狭山の里芋
コロッケといえば、ジャガイモやひき肉が一般的だが、里芋というのがいい。里芋特有のホクホクさと粘っこさを味わえる。
里芋の煮っころがしに代表されるように、里芋は懐かしさを感じさせてくれる食べ物だ。
そんな里芋をコロッケの材料に使うアイデアが、まるで居酒屋の創作メニューのようで面白い。
「狭山の里芋」というネーミングは、埼玉県狭山市が全国的な里芋の産地であることに由来している。
狭山の里芋は、実の白さやねっとりとした粘り気の強さが特長。
里芋の栄養素
里芋のネバネバには、食物繊維やミネラルなど多くの栄養素が含まれている。
【里芋の効能】
・食べ過ぎ防止
・血糖値の上昇も抑えてくれる
・腸内環境を整える整腸作用がある
・血中コレステロールの低下
・高血圧やむくみの予防
里芋コロッケを食べるタイミング

そばいちでは、生そばを店内で茹で上げている。 そのため細い麺だが、コシがある。
かつお節とさば節がブレンドされた汁は濃すぎず、薄すぎずちょうどよい。
さてモンダイは、里芋コロッケをいつ食べるか?
①最初
②そばと交互
③最後
私は③の最後タイプ。
そばを食べている間は、コロッケがあまり汁を吸いすぎないように、れんげに乗せている。(れんげに守られて沈没から避難中の写真⬆️)
いよいよ里芋コロッケを頂く。箸でスッと半分に切れるほど、里芋はやわらかい。
断面を温かい汁につけて、汁の旨みが沁みこんだ里芋コロッケを味わう幸せ。長く浸すと形が崩れるので、スピードが大切だ。

「そばいち」のそば湯もお気に入り。そばから溶け出した栄養素たっぷりの温かいそば湯は優しく胃腸を温め、元気が湧いてくる。
そばいち 新宿店
03-5322-4770
東京都新宿区新宿3-38-1 JR新宿駅 南口改札より15・16番線階段手前
https://tabelog.com/tokyo/A1304/A130401/13148018/
★グランスタ東京やエキュート赤羽にも店舗アリ。
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